現代へと続くM3シリーズ、その二代目として登場したのがE36型M3
なかでも3.0Lのエンジンを搭載するのが前期型である通称”M3B”
そのコンパクトでボクシィなローフォルム
やっぱこの見た目でしょう!!って方も多いのでは?
低いそのボンネットに潜むは、 超気持ちのいいM謹製の自然吸気ストレート6エンジン
その至宝のエンジンの名は”S50B30”
ずっしりとした鋳鉄ブロックや6連スロットルから放たれるラウドでハイトーンなストレート6NAの
心地のいいメカニカルノイズは、脳に直接響く
アクセルを踏み込めば踏み込むほど、リニアに反応し、高回転へとメーターの針を駆け上がらせていく
これに勝る快感など他にあるだろうか?
その切れ味のよさと、エンジンのシルキーさ。直6エンジンの醍醐味がつまっている
そして5速のマニュアルトランスミッション、手足を使ってそのエンジンを、そのクルマを操るのだ
またその走りのアナログ感、BMWらしいストラット&セントラルアーム式のサスペンションは足の動きが感じ取りやすく
油圧のパワステ特有のステアリングに伝わってくるダイレクトなフィーリングもまた魅力だ
そして94年式のこのクルマにはABSはあれどトラクションコントロール機能は搭載されていない
ということはハイパワーFR、後輪駆動らしいその動きは、ドライバーの右足にかかっている
電子制御が未熟、搭載されているクルマも多くなかった90年代のクルマだからこそ感じられるアナログ感の強い操作感、そのダイレクトなフィーリング
ドライバーの意のままに、操るという楽しさ
これはクルマと心と心を通じ合わせるという
走りの原点、Mの思想の真髄により近いものだ
それを強く感じさせてくれるのが、E36M3Bの一番の魅力的なポイントでしょう
速さと言う面では現代のM3には到底かなわない。
しかし走りの楽しさという面で見れば、30年以上経った今でも全く負けていない
高回転まで鋭く滑らかに吹けあがる自然吸気ストレート6
レスポンスのよさと独特な吸気音をつくりだす6連スロットル
ステアリングからのインフォメーション、フロントから伝わる確かなエンジンの重量感、サスペンションの動き
右足で後輪をコントロールさせるFRの醍醐味
全てがアナログに、ダイレクトに伝わってくる
これぞ、M3Bが今なおカー・エンスージアストに愛され続ける理由
ステアリングを握り、走り出せば…きっとわかるはずだ
”BMW MOTORSPORT”が作り出した
至福のスポーツカー E36”M3B”
BMWの走りの真髄を味わいたいなら…このクルマでしょう

今となってはコンパクトで低くてボクシーなそのフォルム。
その直線的なエクステリアのデザインに
やっぱりこの見た目でしょう!!って方も多いのでは?

全幅は1710mm、ほぼ5ナンバーサイズ 。
そしてE36M3のコンパクトなサイズ感も魅力的、日本の狭い峠道でも俊敏にスイスイ走っていけるってのがこの年代のクルマの魅力的なポイントですよね
そんな直線的にボクシィなデザインのE36M3が纏うボディカラーは
E36で初登場なカラー”Avus Blue”

控えめながらも空力を計算してつくられたMエアロをまとった姿も相まって、アイコニックなメタリックブルーの輝きが
E36のボクシィなフォルムをより魅力的に引き立てる
Mエアロ
ツインステーのM専用のドアミラー、空力を計算されたフロントスポイラー、サイドスカートは、派手すぎない機能美的な美しさがあります
そして、”BMW MOTORSPORT”のロゴが入るリアスポイラー
よく見るとただのアーチ状にするだけではなく、真ん中の部分に切り込みを入れてウィングの角度をつけているのもポイント
しっかりと空力を意識したデザインになっています
控えめながらも、走りをしっかりと意識したデザインが90年代のMエアロの特徴的なポイント

ホイールはオリジナルの「Styling 22」17インチホイール。
サンフラワーと呼ばれる幾何学的なスポークと、センターのBMW MOTORSPORTのロゴが魅力的。
ボクシィなデザインに調和し所有欲を刺激するアイコン的な存在です

派手すぎず、かつ地味すぎない
そんな当時のドイツ車らしい「羊の皮を被った狼」的な
ストイックな機能美が凝縮されているのがE36M3の何よりの魅力的なポイントでしょう

その低いボンネットに潜むは、至宝のストレート6エンジン
M3の歴史おいて、最初に直6エンジンが搭載されたのも、E36のM3B
先代のE30型は当時のレースのレギュレーションに合わせて2.3Lの4気筒スポーツエンジンを搭載していたが
E36ではスポーツカーであると同時に、高速でかっ飛ばせるグランドツーリング的な役割も与えられたのもあり
M謹製の直列6気筒
「名機”S50B30”」が搭載された

搭載されるそのエンジンは重心を低くするために傾けられ、とにかく俊敏なレスポンスとサウンドを誇る6連スロットルが備わる
エンジンや吸気のパーツ類が綺麗に整えられたレイアウトやデザイン
BMW M Powerの文字が存在感を主張するヘッドカバー、インテークの取り回し方
エンジンを眺めることを前提で作られているからこそ、相当なコダワリを持って作られているのがわかるでしょう
ボンネット開けた時に見える、その強い存在感は、極められた機能美だ

そんなM社謹製の2,990ccの自然吸気の直6エンジンは、
286ps / 7,000rpm 32.7kg・m / 3,600rpm
のスペックを発揮する。
アクセルを踏み始めた瞬間から、多連スロットル独特の吸気サウンドと弾けるような直6サウンドを響かせながら
よどみなく高回転にむけてパワーが盛り上がっていくように、俊敏に気持ちよく回っていく
またM3Bの魅力的なポイントは、しっかりと高回転型NAらしいフィーリングを味わえることでしょう

ボア×ストロークが86.0mm×85.8mmとほぼ同寸、いわゆるスクエアに近く、低回転から高回転まで気持ちよく回る、切れ味がよく調和のとれたフィーリングをつくりだしている
後期型のエンジンはロングストローク化とダブルVANOSを採用したこともあり、より全域でパワーとトルクを発揮できるようになったのだが
エンジンの鋭さや高回転へとカーンと回っていく感覚の気持ちよさはM3Bの方が上かもしれない
鋭さとシルキーさが同居したそのフィーリングは、一度味わったら忘れれれない
”超気持ちのいい”エンジンだ

排気系は純正のエキゾーストを維持しいているのもグッドなポイントです
社外品に交換されている個体が多いのもあり、本来のE36M3Bの音って意外と聞けないのでは?
騒音規制も現代と比べて多少緩かったというのもあり、純正マフラーでも音圧のある乾いた気持ちのいいMエンジン6気筒NAらしいサウンドを奏でます
しかしそこは純正、そこにやかましさはなくジェントルな音量です。
マフラーを変えることでありがちな低速トルク落ち込みもないので、とにかく乗りやすいんですよね純正マフラー
しかしながら、M3Bはマフラーを変えると一気にカーンと甲高い音になって雰囲気ガラッと変わるので
思い切って変えてしまうのもオススメです

そんな気持ちのいいエンジンに組み合わせるのはゲトラグ製の5速マニュアルトランスミッション。
カチッとしたソリッドなシフトフィーリングが魅力的。
後期は3.2L×6MTとスペックではそちらに軍配があがりますが
走りの気持ちよさと言う意味ではM3Bの方が一枚上手かもしれません

「名機”S50B30”」機能美的なエンジンの造形、6連スロットルの存在感。
アクセルを踏み込めば鋭くも滑らかな気持ちのいいフィーリングと、シンプルでカチッとしたシフトフィーリング
これが30年の時が経ってもエンスージアストに愛され続ける理由だろう

E36の足回りは、ベースの3シリーズのフロントがストラット式 リアがセントラルアーム式
M3ではその3シリーズの優れたレイアウトをベースに、M社独自の強化、ボディ補強やM3B専用のアーム類などジオメトリの変更が施され
機械式デフも標準で装備し、FRらしいアクセルでコントロールでき、シャープな回頭性を重視したセッティングに
ベースの3シリーズにはない、気持ちの良いハンドリングを実現しているのがポイント

サスペンションは純正の素性を良さを活かした、純正形状のビルシュタインへと変更。
その他はホイールを含め概ねオリジナルに準拠
タイヤも前後235/40R17サイズと純正から変えてません
本来のM3Bの乗り味に近い状態をしっかり楽しめますよ

ドアを開けると出迎えてくれるインテリア
この年代のBMWにしかない独特な空間が広がる
センターコンソールやスイッチ類がわずかにドライバー側へ傾けて配置されたインテリア。
アナログメーターと物理スイッチが有機的に融合したデザイン
まるで「飛行機のコックピット」を彷彿とさせるドライバー重視の設計になっているのがE36世代の特徴的なポイントだ

シートはM3専用のレザーで包まれたヴェイダー・シートと呼ばれるスポーツシートを採用。
ヘッドレストとシートバックが一体化したような独特な有機的シルエットを誇ります
適度なサイドサポートで疾走する時も、ゆったりと流す時も、快適なドライブ時間を作り出してくれます
32年の年数が経っても革の触り心地はしっとりした状態を保っています。

90年代のBMWのレザーは、日焼けだったり紫外線でのダメージ、乗り降りの際の擦れなどで
硬化したり大きなヒビ割れなどが発生しがちですが、こちらの個体はダメージも少なく良好な状態を保っています

リアシートも大きな使用感や劣化はなく、程度良好な状態を保っています。
内装の状態からして、できるだけ劣化要因を避けてきて、ケアもされてきたんじゃないでしょうか?
歴代オーナー様たちからの愛を感じます

この一台の魅力的なポイントは”何も足さない、何も引かない”という
純正状態から大幅な変更が加えられていないこと。
オーディオは社外オーディオではなく、オリジナルのままを維持
ラジオとカセットにCDチェンジャーの構成です

センターコンソールにはカセットテープのホルダーが備わります。
年代を感じるアイテムではありますが、当時の雰囲気をそのまま残している貴重なアイテム。これも今となってはグッドなポイントですよね
最近はBluetooth対応のカセットアダプターも出てますし、カセットテープも一部で復活しているのもあり
当時の雰囲気を味わうにはいいんじゃないでしょうか?

トランクにはCDチェンジャーが備わります
ここにCDを6枚セットして、気分によって音楽を変えるというドライブ体験
カセットにしろCDチェンジャーにしろ、サブスクリプションが台頭する現在では、消えつつある文化ですが
今だからこそカセットやCDをセットして、タイムマシーン的に使う
それもまたヤングタイマーの楽しみ方
E36で90’sの空気を味わってみませんか?

今となってはコンパクトな部類のE36ですが、そこは3シリーズ、トランクも充分な開口部とスペースを持っています。
日常や旅行、乗用車としての使い勝手はベースの3シリーズクーペと全く変わりません
この普段使いを犠牲にしないという姿勢は初代から現行までしっかり貫かれている
これこそがM3シリーズの魅力的なポイントでしょう
この90年代のBMW、Mモデルに荷物を満載し旅へ。
街中、高速、ワインディングを駆け抜け
ドライビングエモーショナルにあふれた旅をしませんか?

余談ですが、この時代のBMWには、いわゆるテンパータイヤではなく
スペアのタイヤ&ホイールが車載されています。
このクルマもちゃんと、BMW Wheel Styling 22がトランク下に。
これだけでも、ちょっとニヤッとしちゃいませんか?

純正の車載工具類やエンジンルームの適合のステッカーもキレイな状態を保ってます。
マニア的にはここもチェックしておきたいポイントですよね

こちらのM3Bの年式は1994年。
もう工場からラインオフされてから、30年以上の時間が経過している
そんな中、この個体はありがちなカスタムもされずに
外装や内装、装備品も可能な限りオリジナルを守られてきている。まさに90年代の空気感そのままだ。
しかも32年という年月を感じさせないほど、綺麗な状態を保ち受け継がれてきた
クルマへの愛を強く感じるコンディションです
しかしながら登場から30年ほど経過している以上、もはや立派な旧車、ネオクラシックだ
正直な所、多少なりとも絶対に手はかかります。
30年ともなるとパーツも新品が出なかったり、時にはオーナー自らパーツを探したりと積極的に動かなきゃいけない時も来るでしょう
しかし、それを乗り越えてでも体感したいドライビングプレジャーがM3Bには確かにあるのだ
鋳鉄ブロックの高回転型な3リッター直6NA×ワイヤーの6連スロットル、FR×5速MT
500psオーバー&多段ATな現代のM3と比べれば決して速くはない
しかし、この”気持ちのいい走りのフィーリング”は
現代のM3では、決して代わりにはならないだろう
やはりアナログな時代のスポーツカーじゃないと感じられない世界があるのだ
基本性能に優れ実用性にも富み、ドイツらしい実直なモノ作り
というのを濃厚に感じられるのも、90年代のドイツ車ならでは
そう、他のクルマには出せない特別な魅力。それが間違いなくM3Bには存在する。
そのM3B独特な魅力を肌で感じたいのなら…とりあえず手にするしかないでしょう?
確かにハードルはあるかもしれない。
しかしそれ以上の”駆け抜ける歓び”が、そこにはあるはずだ

◇◆お知らせ◆◇◆
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・2000年生まれ/埼玉県川口市出身
・2021年 FIA-F4日本選手権 シリーズチャンピオン(6勝)
・2024年 スーパーフォーミュラ・ライツ シリーズ3位
・2022年よりSUPER GT・GT300クラスに参戦(2024年:シリーズ9位/埼玉Green Brave)
・2025年 全日本スーパーフォーミュラKDDI TGMGP TGR-DC、SUPER GT 埼玉Green Brave、
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