
これは常に進化を続けるスポーツカーの代名詞”911”によく用いられるワード
世代を重ねるごとに、その時のニーズやトレンドを取り入れながら
フラット6エンジンをリアに搭載するという伝統を守りつつ、スポーツカーの代名詞たるものとして進化を重ねてきた。
992世代も、991.1から992.2へと世代へと進化

良くも悪くもだが、今までの常識にとらわれず、進化するスポーツカーの代名詞として911の新しい立ち位置や価値観を求めて各部がブラッシュアップされている
スタイリングも、ただでさえ刺激的な存在感を放つGTSのエクステリアは、各部のデザインがよりエッジのたった洗練されたものへと進化
その中でも、ファンにとっての最大の関心事はついにハイブリッド化された「カレラGTS」だろう
992.1世代のGTSは480psの高出力を生み出す3リッターのフラット6×ツインターボの純ガソリンユニットであり、今まで市販モデルにおいては純ガソリンエンジンを貫いてきた911シリーズであるが
992.2世代となりついに電気の力を手にすることになった
ベースモデルのカレラ、後に登場したカレラSもともに3.0Lフラット6ツインターボは継続であったものの
GTSは耳馴染みのない” T-hybrid ”なる技術を搭載したハイブリッドマシンとして登場した
992.2世代になり、次世代を担うパワーユニットを引っ提げて登場した
フラット6×電動ターボ×ハイブリッド
そのシステムの名称は「T-Hybrid」
これがニューGTSのワードだ
ハイブリッド?そんなものはいらないだとか、クルマとして楽しくなくなったんじゃないかと心配する人もいるかもしれない
皆さん、安心してほしい
楽しさは、きちんと存在している。ポルシェもオーナーたちが何を求めているかというのはしっかり分かっているんだ
エンジンはもちろん、水平対向6気筒。
スタートスイッチを押せばヴァオンッとしっかりと太いサウンドを放ちながら目を覚ます。
同じフラット6ではあるが、ストイキオメトリック理論的空燃比を追求し効率を重視した結果、前世代から0.6Lアップのニューエンジン、3.6Lの水平対向6気筒を搭載
そこに組み合わせる過給機は軽量化の為シングルターボを選択したが、ただのシングルターボではなく
タービンの軸部分に電気モーターが組み込まれた、電動ターボを採用。
排気圧に頼らず電動モーターでタービンを回すことができるので、ターボラグなく瞬時にブースト圧を高めることが可能。ちなみに電気モーターはジェネレーターとしても機能し、最大11kW(15PS)のパワーを発生する。
エンジン単体での出力・トルクも 485PS/7500rpm 570N・m/2300-5000rpm とエンジン単体でも992.1世代を上回っている。
最大出力を発生する回転数は7500rpmとかなりの高回転。トルクは低回転から中回転まえフラットに出し続ける。そこにあるのはターボでありながらよりレスポンシブなフィーリングだ
そしてハイブリッドシステム。いわゆるマイルドハイブリッドと言われるカテゴリだ
ポルシェファナティックの皆さま、安心してほしい。どちらかというと、燃費向上やエコを意識したわけではなく、速さであったり運転の楽しさを追求したものだといえる
400Vの電圧で作動し、最大1.9kWhの電力を蓄える駆動用のリチウムイオンバッテリーをフロントに搭載。これで駆動用モーターや電動ターボチャージャー、そしてダイナミックシャシーシステムのPDCCを稼働させる
駆動のメインとなるのは8段PDKのケースに組み込まれた永久磁石同期モーター。アイドル回転数から最高出力40kW(54PS)、最大トルク150N・mでエンジンをサポートする。ターボエンジンの弱点、モーターの得意分野の低回転で一気にパワーをアシストする
すなわち、低回転から高回転までどこからでも速く、気持ちの良い加速を与えてくれるパワーユニットが出来上がった。
そのシステム最高出力は541PS 最大トルク:610N・mを発生 先代比で61PSのアップだ
従来モデルは3.4秒であった0-100km/h加速は、3.0秒へと大幅短縮。これはGT3よりも速い数値だ。
ニュルブルクリンク北コースでのテストでは、先代GTSモデルのタイムを8.7秒上回る7分16秒934をマークしている
パワーユニットの進化もそうだが、ハイブリッド化によって増加した車重を克服するためにシャシーや電子制御デバイスも当然ながらブラッシュアップし進化している証だろう
そうでなきゃニュルブルクリンクのタイムはこんなにも縮まらない
ハイブリッド化による増加量は50㎏に抑えてある。技術陣の努力がうかがえる。
そう考えると、従来のGTSモデルと比べると、992.2GTSは正直比較にならないほどの進化を遂げているのです
やはり、最新は、最良なのである
常に進化を続けるスポーツカー911として
最先端のスポーツカーを目指していくなら、これが正解だろう
それに思えば、ポルシェのスポーツカーはハイブリッドとは無関係であった訳ではない。
量産市販車でいえば、カイエンやパナメーラが以前から存在していたし
モータースポーツにおいては、むしろ有効的に使いこなしきたメーカーだ
2010年にはタイプ997をベースとした4Lフラット6×ハイブリッドのレースカー「GT3 Rハイブリッド」を登場させ、ニュルブルクリンクVLNシリーズに出場、第4戦で優勝するなど活躍
その後、V8 4.6 L ×ハイブリッドのスーパースポーツカー「918スパイダー」を発売。その動力性能には世界が驚いた
FIA 世界耐久選手権、WECには 2.0L V型4気筒ターボ×ハイブリッドのプロトタイプレースカー「919ハイブリッド」を投入、
現在もLMDh車両の「963」でシーズンに参戦、活躍中。こちらは先述の918スパイダーの4.6V8エンジンをベースにモーターを組み合わせたハイブリッドだ
といったように、昨今のポルシェのスポーツカー・レーシングカーはハイブリッドが常にかかわってきている
今回の992.2GTSのハイブリッドシステムも、そんなモータースポーツから得た知見をもとに設計したものと紹介されている
決してエコの観点や燃費の為や環境を考慮してハイブリッドの力に頼ったわけではない。
純粋に速さや、運転する楽しさを求めての”ハイブリッド”という選択
新たな”911”の価値観を、新たな魅力を、味わってくれ!楽しんでくれ!というポルシェからのメッセージだ
次世代を担うパワーユニットを引っ提げて登場した992.2GTS。その強力な加速と進化を続けるその走りを体感せよ!

ただでさえ刺激的な存在感を放つGTSのエクステリア。
それは992.2世代と進化し、デザインもよりエッジのたった洗練されたものへと進化した。
それはバナジウムグレーをまとうことにより、より金属感の強いジャーマンスポーツカーらしい存在感を放つのだ

ORSCHEロゴとライトストリップが一体化したのも、992.2世代の特徴だ。

フロント開口部の両サイドに備わるアクティブエアロフラップが「GTS」の証し。

状況に応じて空気の流れを自動制御し、ラジエーターへの流量を最適に保つほか、他のフラップやアンダーボディーのアダプティブフロントディフューザーとともに、エアロダイナミクスの向上にも寄与する機能的なパーツだ
カーボンのスポーツデザインPKGが選択され、よりスポーティなフロントフェイスになっているのもポイントだ

足元にはレーシングなテイストを増幅させる20/1インチのCarrera GTS ホイールが与えらえる。
サテンブラックのペイントがチョイスされ、全体的により引き締まった印象に
一番のトピックはパワーユニットだろう。
992.2世代となり、より現代的なパッケージングへと飛躍的な進化を遂げた。

992.1GTSは3Lのツインターボを搭載していたが、992.2では3.6Lのシングルターボへと変更。
エンジン単体での出力・トルクも
485PS/7500rpm 570N・m/2300-5000rpm
と992.1GTSを上回っている。
最大出力を発生する回転数は7500rpmとかなりの高回転。
エンジンだけでも楽しいフィーリングなのは間違いないだろう
そしてただのターボエンジンではない
その3.6Lフラット6エンジンには、ウェイストゲートを持たない電動ターボチャージャーと電気モーターを組み合わせた
「Tハイブリッドシステム」を搭載

最大1.9kWhの電力を蓄える駆動用のリチウムイオンバッテリーをフロントに搭載。
これで駆動用モーターや電動ターボチャージャー、そしてダイナミックシャシーシステムのPDCCを稼働させる
駆動のメインとなるのは8段PDKのケースに組み込まれた永久磁石同期モーター。
アイドル回転数から最高出力54PS 最大トルク150N・mでエンジンをサポートする。 ターボエンジンの弱点、モーターの得意分野の低回転で一気にパワーをアシストし、低回転から高回転までどこからでも速く 気持ちの良い加速を与えてくれるパワーユニットだ
そのシステム最高出力は541PS 最大トルク:610N・mを発生
0-100km/h加速のタイムは3.0秒と強力な動力性能を誇る。これはGT3よりも速い数値だ。
ちなみに高電圧システムの採用により、エアコンをベルト駆動ではなく電動駆動にすることでコンパクト化できたことにより、エンジン搭載位置も110mm低くなり その上部にパルスインバーターとDC-DCコンバーターなどを収めている。なかなかに考え抜かれた設計になっている
搭載されるミッションは8速のPDK。スポーツ走行時は電光石火のシフトスピードでパワーユニットの力を余すことなく伝達し、ゆったりと走るときはショックもなく快適にイージードライブできる利便性を兼ね備える

ハイブリッドのモーターのユニットはは8速PDKと一体化され、エンジンとの間に挟むようにレイアウトされている。
故にEV走行はできない。つまり手に入れた電気の力はエンジンの力を最大限に引き出すための手段に徹しているといえよう
ハイブリッドになったからといって決して大人しくなった訳ではない。
よくあるスタートスイッチを押しただけではエンジンが起動しないハイブリッドの車のそれとはちがい
スイッチを押した瞬間からしっかりとした音でエンジンが目覚める

騒音規制への配慮もあるのか992.1よりかは多少音量は下がったものの リ
アのGTS専用のスポーツエグゾーストからは ヴァオンッ!としっかりとした野太く力強いフラット6のエキゾーストノートを奏でてくれる
スポーツカーには音がないとね!!というあなたのココロもきっと満たしてくれるでしょう
そして、フットワーク
ドライビングダイナミクス、アジリティ、そして、快適性を高い次元で向上させるアクティブロールスタビライゼーションシステム ポルシェダイナミックシャシーPDCC
絶大の信頼をおけるタッチと制動力をもって狙った場所にクルマをビタッと止める セラミックコンポジットブレーキ PCCB

巨大なイエローのキャリパーは992.1の「ターボS」用のブレーキを使っているそうで、フロントはなんと10ピストン!
ストッピングパワーだけでなく、カーボンセラミックコンポジットのブレーキローターは足元の軽量化にも寄与。
総合的にパフォーマンスを向上させる
細かい点では、「GTS」シリーズのリアタイヤが拡幅している点もトピック 992.1GTSは305サイズであったのが、992.2GTSは315サイズにアップ
接地面積を広げ、ドライビングダイナミクスとトラクションの向上を図っている。
メーターがフル液晶タイプになったことも992.2の大きなトピック。

数種類にメーターデザインは切り替えられ、レブカウンター主体のシンプルなものからアシスト機能重視画面、ナビを主体な表示に変えられたりとする中で
伝統の5連メーターも表示できるのは嬉しいところ
直線的で機能的に使いやすくレイアウトされたインテリア。

GTSインテリアPKGが選択され、レザーとスエードで構成されるスポーティさとシックさが両立されたインテリアになっている
シートは911の伝統のヘッドレスト一体型。

高めのサイドボルスターとより強調されたショルダー部の成形、シートセンターがスエード生地で体も滑りにくく、熱き走りの際でも体をしっかり支えます
リアシートはオプションになり2シーターが基本になったのも992.2世代のトピック。

こちらの個体はリアシートを選択。決して広くはありませんが、進化したその走りを4人で味わえますよ。
ルーフはクローズ状態では頭上の空を、オープンにすれば風と空気を感じられる電動ガラスサンルーフを装備。

なによりこのサンルーフを開けた姿!カッコイイですよね

オーディオシステムにはオプションのBOSEのサラウンドオーディオを装備。お好きな音楽を聴きながら快適にクルーズもできますよ
現代の車ですから安全快適装備もしっかり備えてます。 ACCやレーンチェンジアシストは標準装備です。安心快適にクルージングが出来ますね

992.1が登場した際。
当時、人づてに風の噂な程度であったが 「992にはバッテリーとモーターが入るスペースが確保されている」との話を聞いたことがある
当時は私も「あぁついに911も電動化か…」なんて思ってしまったのだが
992.1世代においては全モデル純ガソリンと硬派なラインナップのみだった ど
ちらかと言うとアナログ派な私は、やっぱりポルシェは裏切らないな!と思っていたのだが
992.2世代になり、GTSは聞き覚えのない” T-hybrid ”なる技術を搭載したハイブリッドマシンとして登場した
ここで一種の答え合わせと言いましょうか、あの時に聞いたバッテリーとモーターが入るスペースというのが この時の為、新しいハイブリッドシステムの為だったのかと妙に納得し、最初からずっと開発を重ねてたんだなと感心したと同時に
え?911でハイブリッドか…ついに来たか…と登場時は思ってしまい、正直なところ最初は表情が曇ってしまったが
しかし、いざ実車を目の前にして触れてみると、その技術的アプローチ、走りに対する信念が伝わってきて
今は あれ?992.2GTS、すごくいいんじゃないか?と思えてきている
フラット6×電動ターボ×ハイブリッド! 次世代を担うパワーユニットを引っ提げて登場した992.2GTS。
賛否両論はあるかもしれないが、911は確かな進化を続けている。
新たな時代へと入った911の世界、ついに電気の力を手に入れた!その強力な加速と進化を続けるその走りを体感せよ
