轟くBussoV6の響き それは“美しき獣”
Alfa Romeo 156 GTA ’04
アルファロメオのミドルクラスサルーン 156
その美しいスタイリングに秘められた、熱い乗り味はまさにイタリアンのそれなのだ
レースモデルに付けられた「GTA」の名を冠したそのクルマは心臓部には 往年の名機「ブッソーネV6エンジン」 その最強スペックを誇る自然吸気3.2L V6DOHCエンジンを搭載する。
アクセルを踏めば踏むほど、BussoV6の官能的なエンジンフィーリングとサウンドが響き渡り、何か別の世界へと誘われてしまいそうになる
ふと我に返ってアクセルを離し、コーナリングへ
強化されたサスペンションに、ロックトゥロック1.75回転というクイックなステアリングでスッと頭が入り気持ちよくコーナリングしていく…
がしかし、 ちょっと作法を間違えればFF大排気量車のフロントヘビーな特性が顔を出す。
ググッとステアリングを押し戻してくる強いトルクステアに、アクセルを離せばスッと流れていくリア。それをコントロールしなければいけない
それはまるで、乗りこなしてみろとクルマが訴えてきているような。
それこそが、この156GTAの醍醐味、最高の瞬間なのです。
スペックだけでは測れない、情緒的な魅力。その輝きの刹那。 アルファロメオの魔法にかかってみませんか?
搭載される魂
往年の名機「ブッソーネV6エンジン」
その最強スペックを誇る自然吸気3.2L V6DOHCエンジンを搭載する
ジュゼッペ・ブッソ。
フィアットからアルファロメオ、そしてフェラーリを 渡り歩いたトリノ生まれのエンジニアである。
その彼が作り出した傑作エンジン、それがブッソーネ
1979年デビューのアルファ6(セイ)で初搭載となったブッソV6は、160ps 22.3kgmのスペックを持つSOHC 2.5V6エンジンからスタートした
その後、排気量の変更や、シングルカムからツインカムになるなど進化を重ね
ついに156GTAにて、最終形態にたどり着く
GTA専用にチューンされた3.2LのV6ブッソは 最高出力250ps/6,200rpm、最大トルク30.6kgm/4,800rpmを発揮する
そこに合わせるのは6速のMT
同じ3.2V6を搭載する車種とは違う変更が加えられ 6速のギア比が0.811から0.818へ変更、ファイナルギアが3.562から3.733へとクロスレシオなものに変更
よりスポーティな味付けへとチューニングされている
現代の基準で言ってしまうと、そこまではハイスペックではないかもしれませんが
レッドゾーンまで一気に吹け上がり、それと共に湧き出る絶妙なパワー&トルクの立ち上がり方、
これが間違いなくドライバーを楽しませることに特化したスペックと言えるでしょう
そして何より、その官能的であり心躍るようなサウンドは他にはない魅力をもつ
そのフィーリングを感じたら、そのサウンドを耳にしたら
一度ブッソV6の魔法にかかってしまったら、抜け出す事なんて出来ない。
156のインテリアはアルファロメオらしく、実用的でありながら曲線をうまく使ったデザインなのが特徴です
シートは、本革製のバケットシート形状のGTA専用品
張り出したサイドサポートがアツい走りを支えます
そして何より、ブラックのなかにパッと目を惹く色が入るイモラレザーインテリア スポーティでありながら、小洒落たインテリアがイタリア車らしいインテリアです
エクステリアに話を戻そう
前から後ろにかけてシュッと印象的なラインが入るのが156のボディスタイリングの美しいポイント
キャラクターラインの邪魔にならないように、リアのドアハンドルが窓付近に設置されているのにこだわりを感じますね
そんなエッジの効いたスタイリングをより際立させるのが、このボディーカラー。
ナンバー693 AZZURRO GABBIANO(シーガルブルー)
シルバーの様でありながら、しっかりとしたブルーが光るキレイなボディカラーです(数ある156の中でも、チョイスされた個体の少ない稀少色でもあります。)
それに合わせるは軽量・高剛性、日本が誇るホイールメーカーRAYSのRE30
OHの際にキレイに塗りなおされたブレンボのレッドのキャリパーが存在感ありますね
美しい曲線とシュッと入ったキャラクターライン、本当に156のデザインは素敵だと思います。
その美しいスタイリングに秘められた、アルファロメオの、ブッソV6の熱い走り
アツい走りをしながらも、ヨーロッパミドルサルーンらしく、人もちゃんと乗れて、荷物も載せられて、日常の相棒として、遠方へのツアラーとしてマルチに使える実用性も備えます
同年代のドイツのスーパーサルーンみたいに器用ではありませんが、抜群の個性と官能性は唯一無二
アルファロメオが誇る、スーパーサルーン156GTAを愛車にするカーライフはいかがでしょうか?